皇宮神社は、宮崎の宮の跡と顕彰されているところで、宮崎神宮の西北600mの小高い丘に鎮座します。宮崎神宮の元宮に当たります。
御祭神は、神日本磐余彦尊(神武天皇)を主祭神としています。相殿神として、神武天皇の后神で、御東征には同行せずに日南市油津にある吾平津神社(乙姫神社)に祀られている吾平津姫命。神武天皇とその吾平津姫命の間に生まれた御子神の手研耳命。神武天皇と五十鈴媛命との間に生まれた神渟名川耳命、後の綏靖天皇を祀っています。
御齢15才を迎え皇太子に即かれた神武天皇は、生まれ育った宮崎県西諸県郡高原町の狭野神社(旧宮崎神宮別宮)の地から、宮崎神宮の西北600mの小高い丘の皇宮屋(皇宮神社)に宮居され、政治をとられました。当時は未だ全国統一がなされた時代ではなく、皇威が全国に輝くというわけではなかったことから、天下万民が幸せに暮らせるようにとお考えになり、御齢45歳の時に、都を中央に遷すべく、宮崎をご出発になります。
その聖蹟の地として御創建されたとされますが創始は不詳です。旧社殿は弘化4年(1847)6月藩費を以て再建され、明治10年3月21日に宮崎神宮の摂社に列せられました。神武天皇御即位後2600年の佳節にあたった昭和15年(1940)には、紀元2600年の記念事業の一環として、宮崎県奉祝会により「皇軍発祥之地」碑が昭和16年11月20日起工、昭和17年末に竣工されました。
現在の社殿は、昭和48年(1973)の伊勢神宮の第60回神宮式年遷宮の後、古殿舎撤下材を、昭和51年に改築し、同年の7月24日20時より遷座されたされたものです。旧社殿跡地は、境内向かって左手20mほどにあります。